手術前に昔のバイト仲間からメールをもらった。もう10年近く交流がなかったのだが、共通の友人が私が入院したことを知らせてくれたのだ。
彼女のことは忘れたことがなかった。料理の上手な人をみると、Mさんみたいだ…と思い、テレビでアイルランドをみるとMさんが留学してたなぁと思い出し、新潟のニュースでは、ある日思いたって新潟に旅に出て、結婚前で実家に戻っていた彼女に突然会いに行ったことを思いだした。
その時秋刀魚をごちそうになり、りょうかん様について書かれた冊子をいただいたっけ…。
あの頃よく一人で電車にのってぶらぶら旅にでたが、あの時の新潟への旅は印象深くて、いつかまた同じようなコースで回ってみたいと、時々思い出すくらいいい旅だった。
さて、彼女からメールをもらって、いっきに彼女の声やしぐさなどを思いだしたのだが、ついでに彼女の字も思い出した。あの頃携帯電話なんてないので手紙をよく書いた。
あの字、すきだったなぁ…。なつかしく思いだした。
そんな思いが届いたのか、数日たって彼女から手紙が届いた。封筒の中には特徴のある字と彼女の肉声が聞こえてきそうな手紙。そして弥彦神社のお守りが入っていた。
私の手術がうまくいくよう、病気が治るようにお参りにいってくれたそうだ。
うす緑の美しいお守りだ。
今朝新潟、長野の地震のニュースに驚いた。
ニュースを見るだけで何ができるわけではないのだけど、友人がかの地で私のために祈ってくれたように、今度は私が祈りたいと思った。
はやくゆれが収まって、安心してねむれる夜がきますように。